きみわたのメインとなるエピソード付きイラストと漫画、小説のコーナーです。
2年生編
3話 想い出と写真
北栄町に平成17年に完成した9基からなる風車群。北条バイパスに沿って連なる姿は絶景。風車5号機は常時見学が可能となっている。(天候の悪い時は注意)
なつみ 「えーと……祐花ちゃーん、カメラ傾いてないかな? 近いとわかりにくくて」
祐花 「んー、大丈夫じゃないって! なつみ、それシャッター押しちゃってない!?」
なつみ 「おおっ!」
急に昔、住んでいた場所の写真を撮りたいなんて言うから付き合っているけど、適当に写しているだけだし、何の意味があるのやら。
なつみ 「でもね、祐花ちゃん。写真は綺麗に撮るのも大事だけど、こうやって自分の好きな場所に行って、記憶と一緒に残すのも大事だと思うんだ」
祐花 「写真が今の記憶を呼び覚ますきっかけになるって事? 相変わらずなつみは先を見てるなぁ」
なつみ 「こうやって写真を撮りながら祐花ちゃんとあちこちに行った事がきっと未来の私の力になると思うんだ。だから付き合ってくれてありがとう」
祐花 「はいはい、なつみの恥ずかしいセリフに慣れてきた私の事も一緒に覚えておいてよね」
なつみ 「えーそれはつまらないなぁ、えい」
祐花 「こらっ、抱き着くな」
なつみ 「今度は二人でアップで撮ろうよ」
祐花 「それじゃあここまで来て写している意味がないでしょ!」
あはは、楽しいねぇ。そう、楽しい。私たち高校2年生の秋の出来事だ。
北栄町に平成17年に完成した9基からなる風車群。北条バイパスに沿って連なる姿は絶景。風車5号機は常時見学が可能となっている。(天候の悪い時は注意)
イラストレーター:オバチン